生活の質を向上する介護。認知症の症状を改善する介護。

世田谷区立きたざわ苑の取り組み

自立支援介護の実践〜世田谷区立きたざわ苑〜

介護理論を習得し自立支援介護を実践

H21年1月 入所者全員の日中おむつゼロを達成
夜間のおむつ外しにも取り組む
リハビリパンツからノーマルパンツ(布パンツ)へ
終末期の自立支援介護に取り組む
重度の利用者でも、入所当日におむつを外し、自立支援介護を実践
 世田谷区立きたざわ苑では、「介護力向上講習会」(全国老人福祉施設協議会が開催している介護老人福祉施設を対象にした研修会)などを受講することで、介護理論を習得し、利用者の自立性を回復する「自立支援の介護」の実践に取り組んできた。
 その結果、H21年1月、入所者100名全員の日中おむつゼロを達成した。

 その後も、日中だけではなく夜間帯もおむつを外すこと、リハビリパンツからノーマルパンツ(布パンツ)に切り替えること、下剤や向精神薬を廃止すること、終末期における利用者の自立支援ケアなど様々な取り組みをおこない、現在では、どんなに重度の利用者であっても、入所された当日に、おむつを外し、自立支援介護をスタートするという取り組みを実践している。

おむつゼロ達成で介護が変わった

 このように自立支援の介護を実践しているきたざわ苑だが自立支援介護の実践、H21年に日中おむつゼロを達成するまでは、もっと消極的で、従来の介護を継続するような介護をおこなっていた。

 自立支援の介護に対する意識は強かったものの、事前面接で得られた情報だけでは、それまでの介護内容を大きく変えることに確信が持てず、入所後の利用者を見た上で、介護の方法を考えるということが習慣化していた。

 相談員、介護員、看護、リハビリ、栄養の職員も「とりあえず、様子を見てから」ということが合言葉のようになっていた。
その結果、時には、数ヶ月が経過してもおむつを使用したまま、車椅子に乗ったままということがあった。

 職員の中にも、下剤を中止する、車椅子を使わない、おむつを外す等を、入所初日からおこなっても大丈夫かという意見もあった。
 同施設の生活相談員である斉藤氏は、自分達自身の介護力に対する自信が不足していたのだと、当時を振り返る。

 しかし、おむつゼロの達成を機に、新しく入所する利用者への介護方法が大きく変わった。
 今では、入所初日からおむつを外し、自立支援の介護をおこなうことが可能となっている。