生活の質を向上する介護。認知症の症状を改善する介護。

高齢者介護の基本

ADLと活動性を高め、QOLを向上する

  • 高齢者介護の鉄則は、寝たきり、閉じこもりにしないこと
  • 寝たきりなら、食事と排便から離床にチャレンジする
  • 閉じこもりは、原因を探り、外出を習慣化する
 高齢者の介護、特に自立を支援するための介護を実践するために、基本となるのは『廃用症候群にしないこと』です。
そこで、廃用症候群から脱して、日々の活動性を高めるための方法について考えます。

廃用症候群の原因はADLを低下させる「寝たきり」と「閉じこもり」

 【高齢者の生理的特徴】にもあるように、高齢者は廃用症候群になりやすい傾向があります。
そして、廃用症候群になる最大の原因は、『寝たきり』と『閉じこもり』です。
従来の介護では、寝たきりになった場合、そのままの状態でおむつ交換や食事介助をすることが一般的でした。しかし、寝たきりといわれる状態の高齢者のうち、9割以上の人が『寝かせきり』だともいわれています。
また、要介護度が軽いにも関らず、外に出ないで家の中に閉じこもっていると、体力が低下し、寝たきりになる危険性が高くなります。

寝たきりなら、まず離床を試みる

 介護者の中には、よく「座位にすることができない」とか「座位は危険」という人がいます。
しかし、手術直後で意識がほとんどない人や、心臓や腎臓の疾患で腹水が溜まっているために、座位にすると医療的に危険な場合等以外は、適切に介護することで座位にすることは可能だと考えられます。
そこで、1日3回の食事椅子に座ってテーブルで食べ、1日1回あるいは週に数回の排便をポータブルトイレで座ってすることを介護しましょう。これで、完全に寝たきりという状況ではなくなります。
 以上に加えて、栄養状態を適切にして低栄養状態にしなければ、寝たきりでエアマットを使うような生活と比べ、褥瘡の治療や予防の効果も遥かに高くなるといわれています。