生活の質を向上する介護。認知症の症状を改善する介護。

高齢者についての基礎知識

脱水症になりやすい

  • 高齢者は脱水症になりやすい
  • 1日約1,500mlの水分摂取を
  • 排泄をコントロールするために、水分を控えるのは危険
 高齢者は脱水症になりやすい傾向があります。

 若い頃は風邪などで喉の痛みがひどく、水分を摂ることができないということでもない限り、脱水症になることはありません.
しかし高齢者の場合は、以下のような理由で、比較的簡単に脱水症になってしまいます。

 脱水症になると、多くの弊害が起こるため、できるだけ予防する必要があります。
 脱水症にならないために1日に必要な水分摂取量は、目安としては、食事以外で約1,500ml以上の水分摂取が必要です。
 また、病気で発熱していたり、下痢をしたりしている場合は、身体の水分は失われやすいので、より多くの水分を摂ることが必要になります。

高齢者が脱水症になりやすい理由

 高齢者は以下のような理由で脱水症になりやすいといわれています。

① 身体の水分量が減る
人間は身体の約60%が水分だといわれています。
この水分は主に筋肉に蓄えられています。
年をとると、筋肉量が減るとともに、体内の水分量も失われます。
一般的には、高齢者の身体の水分量は、若い頃に比べると約10%減り、約50%だといわれています。
つまり、身体の中の水分量が少なくなるため、若い頃より脱水症になりやすくなるというわけです。
② 腎臓の機能が低下する
腎臓は食べ物などを消化した後に残った毒素や老廃物を尿と一緒に排出する機能を持っています。
ところが、年をとるとこの腎臓の機能が低下します。
そのため、老廃物を排出するためにはより多くの尿量が必要になるため、身体の水分も失われやすくなります。
③ 感覚機能が低下する
年をとると、感覚機能も低下します。
そのため、身体の中の水分が不足していても喉の渇きをおぼえにくくなるという傾向があるようです。
介護の経験がある人なら、高齢者が、自分から「喉が渇いた」「お茶を飲みたい」と言うことが少ないという印象を受けた人もいるかもしれません。
そのため、介護する人が意識して水分摂取を促さないと、水分摂取量が不足してしまう可能性が高くなります。
④ 利尿剤の影響
高齢者は代謝機能が低下しているため、薬物の影響を受けやすくなります。
特に、慢性心不全や高血圧の治療薬として使用される利尿剤の投与に関しては、脱水症の危険因子となりうるので注意が必要です。
 ※これは危険!(水分抑制)
 介護されるお年寄りの中には、できるだけおむつをしたくないという人がいます。
 おむつをしたくないという気持ちは自然なものだと思います。
しかし、おむつをしたくないために、ヘルパーや家族がトイレまでの介助をしてくれる時間が決まっているから、水分を控えるという人がいます。
 このようなことは、脱水症になる危険性を大幅に高めることになるので、実はとても危険なことなのです。