生活の質を向上する介護。認知症の症状を改善する介護。

ケアコラム

デイサービスでも自立支援介護を実践

 通所介護、いわゆるデイサービスの利用は、寝たきりや閉じこもりを予防し、活動的な生活を送ることにつながることが多い。
 そのため、デイサービスは自立を支援するための有効な介護サービスの一つだということができる。
 しかしながら、デイサービスで働く職員の中には、デイサービスでどんなに活動的な生活をしても、自宅に戻ったら寝たきりの生活をしているという人もいて、そのような場合には自立支援の効果が期待できないと嘆いている人もいるようだ。
 確かに、デイサービスは週数回、1日のうちの一部の時間だけのサービスなので、時間的な限界はあるものの、それでも顕著な効果を挙げているデイサービスがある。
 2010年9月9日の産経ニュース『ゆうゆうLife』に掲載された、東京都北区の西が丘園における事例はその一例だろう。
「西が丘園」では、デイに散歩を取り入れている。杉本浩司課長は「車いすの人も、トイレや食事などで日に4、5回、イスへの移乗を繰り返すと、立てるようになる。立てたら、2人介助で1歩から歩行車で歩き、20メートルほど歩けるようになったら外を歩きます」という。
<2010年9月9日産経ニュース『ゆうゆうLife』>
 最初は車椅子の人でも、外に散歩に行くことをめざした介護をおこなっていることがわかる。
真夏も真冬も、雨や雪なら傘と雨がっぱで散歩する。そんなときほど、利用者は目的地で飲む冷たいスポーツドリンクや熱いほうじ茶に相好を崩し、認知症の人が水たまりをよけるなどの判断力を示すという。「この夏も、午前と午後の2回、散歩に出ました。水分摂取をきちんとすれば熱中症は怖くありません」と話す。
<2010年9月9日産経ニュース『ゆうゆうLife』>
 真夏や真冬、雨や雪でも散歩するというのは、強い信念が無いと難しいと思われる。しかしながら、このような介護を実践した結果は顕著に現れているようだ。
歩くと覚醒(かくせい)レベルが上がるので、会話や発語が多くなる。水分や食事の量も増え、暴力行為が落ち着く人や夜間徘徊(はいかい)がやむ人もいます。
<2010年9月9日産経ニュース『ゆうゆうLife』>
 このように、目に見える結果を挙げることで、さらに自立支援の介護を実践する信念が強化され、そのことがさらなる実践につながっているのだろう。